恋愛は人生を豊かに彩る素晴らしいもの。
でも、時には悩み、傷つき、どうしたらいいのか分からなくなることもありますよね。
そんな時、心理学者アルフレッド・アドラーの言葉が、あなたの恋愛をより幸せなものへと導くヒントを与えてくれるかもしれません。
今回は、アドラー心理学から「恋愛に役立つ15の知恵」をピックアップします。
具体的な例を交えながら、それぞれの言葉を深掘りし、幸せな恋愛を育むための秘訣をお伝えします。
- 1. 「人は、自分が『ここにいてもいいんだ』と思えたときにだけ、勇気を持つことができる。」
- 2. 「全ての悩みは対人関係の悩みである」
- 3. 「健全な人は、相手を変えようとせず自分がかわる。
不健全な人は、相手を操作し、変えようとする。」 - 4. 「他人に支配されることも、支配することも不健全な態度である。」
- 5. 「性格は『生活様式』であり、その人の『人生の在り方』である。」
- 6. 「人間は、世界を『自分の見たいように見ている』」
- 7. 「自分の人生を決めるのは『今、ここ』を生きるあなただ。」
- 8. 「相手の話を共感的に聞く。これが人間関係の第一歩。」
- 9. 「劣等感は誰もが持っている。問題はその対処法である。」
- 10. 「人は『不完全』であるからこそ、成長しようとするのだ。」
- 11. 「共同体感覚(他者への関心や信頼、貢献感)を持つことが幸福な人生への道である」
- 12. 「課題の分離。自分の課題と他者の課題を区別する。」
- 13. 「人は目的(理想)に向かって生きる生き物である。」
- 14. 「過去の原因ではなく、未来の目的を考える。」
- 15. 「『自分は役に立つ』という貢献感を持つことで、人は自己価値を見出す。」
- まとめ
1. 「人は、自分が『ここにいてもいいんだ』と思えたときにだけ、勇気を持つことができる。」
ありのままの自分を愛し、自信を持って恋愛しよう
- 原文
Man knows much more than he understands. - 補足
アドラーは、人は自分が認識している以上に多くのことを知っている、つまり「劣等感を克服するために、無意識に優越性を求めている」という考え方から、自己肯定感を大切にしました。
この言葉は、”We are not determined by our experiences but are self-determined by the meaning we give to them;”(我々は経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定する)という言葉にも繋がります。
アドラーの考え方は「勇気づけ」の考え方からきています。
その中で「ここにいてもいい」という感情は、勇気を持つための重要な土台です。
アドラーは、自己肯定感の重要性を説いています。
恋愛においても、まず自分自身を愛し、受け入れることが大切です。
具体例
- 自分の長所だけでなく、短所も認めてあげる。
「完璧じゃなくてもいいんだ」と自分に優しくすることで、心に余裕が生まれます。 - 趣味や仕事など、恋愛以外に夢中になれるものを見つける。
充実した日々を送ることで、自然と自信が湧いてくるでしょう。 - 「どうせ私なんて…」というネガティブな口癖をやめ、
「私なら大丈夫!」とポジティブな言葉を意識的に使うようにする。
自分に自信を持つことで、相手にも安心感を与えることができ、より良い関係を築くことができる!
2. 「全ての悩みは対人関係の悩みである」
恋愛の悩みは、二人の成長のチャンス!
- 原文
All problems are interpersonal relationship problems.
恋愛も、まさに人間関係そのもの。
意見の食い違いや、すれ違いは、ある意味当然のことです。
大切なのは、問題から逃げず二人で向き合うことです。
具体例
- 連絡頻度の違いでモヤモヤ…
そんな時は、自分の希望を正直に伝え、相手の考えにも耳を傾けましょう。
お互いの価値観を理解することで、妥協点を見つけられるはずです。 - 相手の過去の恋愛が気になってしまう…
過去は変えられません。大切なのは、今の二人の関係です。
「今、彼は私を大切にしてくれている」という事実に目を向けましょう。
悩みは二人で乗り越えることで、より深い絆を育むチャンスにもなる!
3. 「健全な人は、相手を変えようとせず自分がかわる。
不健全な人は、相手を操作し、変えようとする。」
相手を尊重し、共に成長できる関係を目指そう
- 原文
A healthy person does not try to change others, but changes themselves. An unhealthy person tries to manipulate and change others. - 補足
こちらは直訳が難しいですが、近い意味の言葉として、”It is not what one has been given, but what use one makes of it that determines the ultimate value.”(人に与えられたものではなく、それをどう使うかによって、最終的な価値が決まる)があります。
「もっとこうしてほしい」と相手に求めるのではなく、「自分がどう変われるか」を考えてみましょう。
具体例
- 彼がデートに遅刻ばかり…
「時間を守って!」と責めるのではなく、「私は時間通りに来られると嬉しいな」と自分の気持ちを伝え、遅刻しないような工夫を二人で考えてみましょう。 - 彼女が自分の趣味に理解を示してくれない…
無理に趣味を押し付けるのではなく、彼女の趣味にも興味を持ち、一緒に楽しめる時間を作ってみましょう。
自分が成長することで、相手も良い影響を受け、関係もより良い方向へ進む!
4. 「他人に支配されることも、支配することも不健全な態度である。」
対等なパートナーシップを築こう
- 原文
It is an unhealthy attitude to be dominated by others or to dominate others. - 補足
“To be human means to feel inferior.”(人間であるということは、劣等感を感じるということだ)という言葉にもある通り、アドラーは劣等感を人間の成長のバネと考えていました。
だからこそ、他人との関係の中で、優越を競うことは不健全と考えていました。
お互いを尊重し、対等な関係を築くことが、長続きする恋愛の秘訣です。
具体例
- 「俺の言うことを聞いていればいいんだ」といった支配的な態度はNG。
相手の意見を尊重し、二人で話し合って物事を決めることが大切です。 - 彼に嫌われたくないからと、自分の意見を言わずに我慢するのもよくありません。
対等な関係を築くためには、自分の気持ちを正直に伝える勇気も必要です。
対等な関係は、安心感と信頼を生み、より深い愛情を育む!
5. 「性格は『生活様式』であり、その人の『人生の在り方』である。」
相手の個性を理解し、受け入れよう
- 原文
Character is a ‘lifestyle,’ it is a person’s ‘way of life.’ - 補足
アドラーは、”The only normal people are the ones you don’t know very well.”(普通の人とは、あなたがよく知らない人だけだ)とも述べています。
つまり、人はそれぞれ異なる「生活様式」を持っているという前提に立っています。
性格は、その人の生き方そのもの。
簡単に変えられるものではありません。相手の性格を理解し、受け入れることが大切です。
具体例
- 彼は慎重派で何事もじっくり考えるタイプ。一方、私は直感で行動するタイプ。
一見正反対に見える二人ですが、お互いの性格を理解し、補い合うことで、より良い関係を築くことができます。 - 彼女は社交的で友達が多い。一方、自分は一人で過ごすのが好き。
無理に彼女に合わせるのではなく、お互いの時間を尊重し合うことが大切です。
相手の個性を認め、尊重することでより深い愛情が生まれる!
6. 「人間は、世界を『自分の見たいように見ている』」
相手の視点を理解し、思いやりの心を育もう
- 原文
We see the world not as it is, but as we are. - 補足
これはアドラー自身の言葉ではないですが、アドラー心理学の「人はそれぞれが主観的な世界に生きている」という考え方を端的に表した表現としてよく引用されます。
アドラーは、これを”private logic”(その人独自の論理)と表現しています。
同じ出来事でも、人によって捉え方は異なります。
相手の視点を理解しようとすることで、誤解やすれ違いを減らすことができます。
具体例
- 彼からのLINEの返信が遅い…
「私のことなんてどうでもいいのかも」と不安になるかもしれませんが、彼は仕事で忙しいだけかもしれません。
「今、彼はどんな状況なのかな?」と相手の立場を想像してみましょう。 - 彼女が、元彼の話をよくする…
「俺と比べているのかな?」と嫉妬する前に、彼女にとって元彼との思い出は、大切な人生の一部なのかもしれないと理解し話を聞いてあげましょう。
相手の立場に立って考えることで、思いやりの心が育ち、より良いコミュニケーションが生まれる!
7. 「自分の人生を決めるのは『今、ここ』を生きるあなただ。」
過去にとらわれず、未来へ向かって共に歩もう
- 原文
It is you who decides your life, living in the ‘here and now.’ - 補足
アドラーは「人は、過去の経験から未来を決定している」という考えを明確に否定しました。
過去は、あくまで過去であり、今できることは、未来に向けてどう行動していくかということです。
過去の恋愛の失敗やトラウマに縛られず、今、そして未来に目を向けましょう。
具体例
- 過去の失恋が原因で、新しい恋に踏み出せない…
過去は変えられませんが、未来は自分の手で変えられます。
「今度こそ、幸せな恋愛をする!」と決意し、一歩踏み出してみましょう。 - 過去のトラウマから、相手を信用できない…
過去の経験は、今の相手とは関係ありません。
大切なのは、今の彼の誠実さです。
「今、彼は私を大切にしてくれている」という事実をしっかりと見つめましょう。
過去の経験は、あなたを成長させる糧となる。
過去に学び、未来へ向かって、二人で新たな一歩を踏み出そう!
8. 「相手の話を共感的に聞く。これが人間関係の第一歩。」
心に寄り添うコミュニケーションで、愛を深めよう
- 原文
Listen to others empathically. This is the first step in interpersonal relationships. - 補足
アドラーは、”It is the individual who is not interested in his fellow men who has the greatest difficulties in life and provides the greatest injury to others.”(人生において最も困難な問題を抱え、他人に最も大きな害を与えるのは、他人に興味を持たない人である)とも述べています。
つまり、他人への興味や関心は、人間関係の基本という考えです。
コミュニケーションは、恋愛において最も大切な要素の一つ。
相手の話に耳を傾け、共感することが信頼関係を築く第一歩です。
具体例
- 彼が仕事の愚痴をこぼしてきたら、「それは大変だったね」「辛かったね」と、まずは彼の気持ちに寄り添いましょう。アドバイスは彼が求めてきた時にだけしてください。
- 彼女が将来への不安を打ち明けてくれたら、「そうなんだね」「どんなことが不安なの?」と、彼女の気持ちを丁寧に受け止めましょう。
そして、一緒に解決策を考えていきましょう。
共感的なコミュニケーションは二人の心の距離を縮め、より深い愛情を育む!
9. 「劣等感は誰もが持っている。問題はその対処法である。」
劣等感を乗り越え、共に成長し合える関係へ
- 原文
Everyone has feelings of inferiority. The problem is how to deal with it. - 補足
“To be human means to feel inferior.”(人間であるということは、劣等感を感じるということだ)というアドラーの有名な言葉です。
彼は、劣等感は人間である以上、当然の感情と考え、重要なことはその劣等感にどう向き合い、克服していくかという点に焦点をあてました。
誰しも、コンプレックスや劣等感を持っているものです。大切なのは、それをどう乗り越えるかです。
具体例
- 学歴や収入など、相手と自分を比べて劣等感を感じてしまう…
大切なのは、相手と比べることではなく、過去の自分と比べて成長しているかどうかです。自分の成長に目を向け、自信を持ちましょう。 - 相手の周りにいる異性が気になり、自分に自信が持てない…
相手が選んだのはあなたです。自分磨きを続け、彼にとって唯一無二の存在になれるよう努力しましょう。
劣等感をバネに、共に成長し合える関係を目指そう!
10. 「人は『不完全』であるからこそ、成長しようとするのだ。」
お互いの弱さを認め合い、支え合える二人になろう
- 原文
It is because we are ‘imperfect’ that we try to grow. - 補足
劣等感とも関連して、”The chief danger in life is that you may take too many precautions.”(人生における最大の危険は、あまりに用心深く生きることである)ともアドラーは述べています。
不完全であるからこそ、完璧を目指して過度に用心深くなるのではなく、挑戦し続けることこそが重要である、という考えです。
完璧な人間なんていません。お互いの不完全さを認め合い、共に成長し合える関係を目指しましょう。
具体例
- 彼は片付けが苦手。あなたは料理が苦手。
お互いの得意分野で助け合い、苦手分野は一緒に克服していきましょう。 - 彼女は人前で話すのが苦手。彼は感情を表に出すのが苦手。
お互いの弱さを理解し、支え合うことで、より強い絆が生まれます。
不完全さを認め、支え合うことで、二人の関係はより強固なものになる!
11. 「共同体感覚(他者への関心や信頼、貢献感)を持つことが幸福な人生への道である」
二人の幸せを共に築き、喜びを分かち合おう
- 原文
The only way to a happy life is to have a sense of community (interest, trust, and contribution to others). - 補足
アドラー心理学の中心的な概念の一つです。
アドラーは、”The greatest happiness for the greatest number is best secured by the subordination of the individual to the universal conscience.”(個人の意識を普遍的な良心に従わせることによって、最大多数の最大幸福が最もよく確保される)と述べ、
個人は共同体という大きな枠組みの中で、他者と関わり、貢献することで幸福を得られると考えていました。
恋愛は二人の小さな共同体を作ること。
お互いに支え合い、貢献し合うことで、より深い幸福感を得られるでしょう。
具体例
- 二人で共通の目標を持つ。
例えば、一緒に貯金をして旅行に行く、将来のために資格を取るなど、目標に向かって協力することで一体感が生まれます。 - 相手の喜びを、自分の喜びと感じられるようになる。
彼の昇進を心から祝福したり、彼女の成功を一緒に喜んだりすることで、二人の幸せは何倍にも膨らむでしょう。
二人で力を合わせ、喜びを分かち合うことでより幸せな人生を歩んでいけるようになる!
12. 「課題の分離。自分の課題と他者の課題を区別する。」
適切な距離感を保ち、自立した関係を築こう
- 原文
Separation of tasks. Distinguish between your own tasks and those of others. - 補足
アドラー心理学において、非常に有名な考え方です。
自分の課題と他者の課題が明確に区別されていれば、他者の課題に過度に介入することもなく、また他者からの介入も許さないため、良好な関係が築けるという考え方です。
相手の問題を自分が全て背負い込む必要はありません。
相手の課題は相手の課題として、線引きをすることで、適切な距離感を保つことができます。
具体例
- 彼が仕事で悩んでいる。
力になりたい気持ちは分かりますが、最終的に解決するのは彼自身です。
相談に乗ったり、励ましたりすることは大切ですが、彼自身の問題解決能力を信じ、見守ることも時には必要です。 - 彼女が友達関係で悩んでいる。
話を聞いてあげることは大切ですが、彼女と友達との関係に過度に介入するのは避けましょう。
お互いに自立した個人として尊重し合うことで、より健全な関係を築くことができる!

13. 「人は目的(理想)に向かって生きる生き物である。」
二人の未来を描き、共に夢を追いかけよう
- 原文
Humans are goal-oriented beings, living towards their ideals. - 補足
アドラー心理学では「人間の行動には、すべて目的がある」と考えます。
そして、その目的は、未来に設定されるものです。
過去の原因によって行動するのではなく、未来の目的のために行動すると捉えます。
人生の目的や理想を共有できる相手といることは大きな喜びです。
二人の将来について話し合い、共に歩んでいくことは関係を長続きさせる秘訣です。
具体例
- 将来どんな家庭を築きたいか、どんな人生を送りたいか、お互いの夢や目標について語り合ってみましょう。
- 結婚、出産、仕事、趣味など、人生の節目における価値観を共有しておくことで、将来のすれ違いを防ぐことができます。
二人の未来予想図を描き、共に夢を追いかけることで、より深い絆で結ばれる!
14. 「過去の原因ではなく、未来の目的を考える。」
過去の失敗を糧に、より良い未来を創造しよう
- 原文
Think not of the causes of the past, but of the goals of the future. - 補足
これは、アドラー心理学の「目的論」を端的に表した言葉です。
過去の経験や原因に囚われるのではなく、未来に向けてどう行動するかを重視します。
過去の出来事に囚われすぎず、未来に向けてどうしていくかを考えることが大切です。
過去の失敗を教訓に、より良い関係を築いていきましょう。
具体例
- 過去に浮気をされた経験から、彼を信じられない…
過去のトラウマは簡単に消えるものではありません。
しかし、「彼は、前の彼とは違う」ということを、しっかりと認識しましょう。
そして、「今度こそ、幸せな恋愛をする!」と決意し、未来に向けて一歩踏み出しましょう。 - 以前、大喧嘩をして別れそうになった…
過去の失敗を教訓に、「次は、感情的にならずに、冷静に話し合おう」と、二人でルールを決めておきましょう。
過去は変えられないが、未来は二人の手で作り上げていくことができる!
15. 「『自分は役に立つ』という貢献感を持つことで、人は自己価値を見出す。」
相手に必要とされ、愛される喜びを実感しよう
- 原文
People find their own value by having a sense of contribution, that is, by feeling that they are useful. - 補足
アドラーは、”The only way to a happy life is to have a sense of community (interest, trust, and contribution to others).”(幸福な人生への唯一の道は、共同体感覚(他者への関心、信頼、貢献)を持つことである)と述べています。
つまり、人は他者への貢献を通じて、自己価値を実感し、幸福感を得られるという考えです。
恋愛関係において、相手に必要とされ、役に立っていると感じることは、自己肯定感を高め幸福感を増幅させます。
具体例
- 彼の得意料理を作ってあげる。
美味しい料理は、心も体も満たしてくれます。 - 彼女の相談に乗り、心の支えになる。
頼られる存在であることは、自分の存在価値を実感させてくれます。 - 記念日や誕生日など、特別な日を大切にする。
相手を想う気持ちを行動で示すことは、お互いの愛情を深めることに繋がります。
相手のために何かをすることで、自分の存在意義を感じ、より深い愛情で結ばれる!
まとめ
アドラー心理学は、恋愛をより豊かに幸せなものにするためのヒントをたくさん与えてくれます。
今回紹介した15の知恵を参考に、あなたらしい素敵な恋愛を育んでくださいね。
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